[企業経営、商店街・まちづくりのアドバイザー]
「めぐろ診断士会」は、NPO法人 目黒中小企業診断士会の略称です。
中目黒の桜並木が満開を迎えた平成30年3月24日(土)、NPO法人 目黒中小企業診断士会では、宮城県東京事務所 高橋将輝様、気仙沼市産業部 鈴木誠様、平田智幸様の3名をお招きし、「気仙沼市の震災復興に向けた取り組み」をテーマに研修会を開催しました。
気仙沼市の概要から始まり、震災以降の復興に向けたこれまでの取組み、今後の展望まで、詳細なデータや図を交えた資料を元にお話をしていただきました。
宮城県の北東端、世界三大漁場である三陸沖漁場に近い気仙沼市は、豊かな水産資源に恵まれたわが国屈指の水産都市であり、水産業を主産業として発展してきました。気仙沼のフカヒレといえば、高級食材として誰もが知るところでしょう(私はまだ、食べたことがないですが…)。
海からの恩恵を受ける一方で、昔から何度も津波の被害を受けている地域でもあります。実際に津波に襲われたときのこともお話いただきましたが、非常に辛い経験だったかと思います。そのように何度も海の脅威にさらされながらも、「海と生きる」という考え方が根底にあり、震災復興においても中心的なメッセージとなっています。
目指すところは「水産だけでない水産のまち」であり、水産業のさらなる発展に向けた課題解決、新たな産業創出への挑戦、観光戦略のためのニュージーランド、スイスへの視察など、様々な取組みについてのお話を聞くことができました。
時の経過とともに、震災のこともつい忘れがちになりますが、気仙沼市も人口減少が進んでおり、まだまだ復興への取組みが必要な状況であることを再認識しました。同じ国に住む日本人として、また産業発展を支援する中小企業診断士として被災地に何ができるのかを考える貴重な機会となりました。
(木村 祐介)
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