[企業経営、商店街・まちづくりのアドバイザー]
「めぐろ診断士会」は、NPO法人 目黒中小企業診断士会の略称です。
NPO法人目黒中小企業診断士会では、新年が明けて初のイベントとして、恒例の新年視察会を実施しました。今年は令和6年1月8日(月)に目黒区内にある「目黒清掃工場」を視察して参りました。
目黒清掃工場は6年間の建て替え工事のもとで令和5年3月に竣工した、東京都23区内に22箇所(1箇所建て替え中)ある清掃工場のなかで最も新しい清掃工場であり、最新鋭の設備で環境にやさしい施設となっています。
周辺環境への配慮や施設の外観においては、騒音や振動に配慮した敷地配置、圧迫感のない見た目と建物自体の高さの抑制、屋上や敷地内の緑化推進による建物の温度上昇の防止、屋上には太陽光パネルを設置して発電しているなど、環境へ配慮した敷地・施設となっていました。
また、ごみ処理の工程において、焼却炉の火は着火時にガスで火をつけた以降は24時間ゴミを燃焼し続けることで維持しており、火の維持のためにガスやガソリンなどの補助燃料は使っていない(一度、着火したら火を完全に消すのに1日以上掛け、火を消すのは年に1、2度のオーバーホールや点検時のみ)、ゴミの臭気が外に出ないよう空気を焼却炉に送っている、洗煙設備により有害物質を除去した状態で大気に放出する、炉が動いているときはボイラで発生した蒸気を自家発電に利用しており電力会社からの電力供給を受けずに電力を賄っている(むしろ炉の稼働中は発電による電力を電力会社に販売している)、焼却後の灰は処分場への埋め立てを最小限とするためにリサイクル施設に搬出している、など、随所に環境負荷への軽減対策が取られていました。
清掃工場では個人・団体での工場見学を受け入れており、ごみ処理の工程や施設・設備についての説明映像を視聴できるとともに、職員の方による工場内の設備の案内・見学ツアーを実施して頂けます。小学校の社会科見学などでも利用されており、クイズやトリックアートなどもあるなど、お子様も楽しめる施設となっていました。
今回、実際に施設内の設備を職員の方のご案内とともに見学することで、ごみ処理施設の理解が深まるとともに、最新の設備の凄さを感じました。一方、焼却炉に投入する前にごみを溜めかき混ぜるごみバンカでは、小型家電のバッテリーや乾電池などでも発火して火災につながってしまうこともあるとのお話を伺い、ごみの分別の重要性と危険性も再認識しました。
この「目黒清掃工場」は最新の設備でお子様も楽しめる施設ということで、会員のご家族を含めて大人15名、お子様5名の計20名で施設視察を実施しました。ごみ処理施設といえば臭気や煙のイメージでしたが、そんなイメージを払しょくされる最新の設備を見学し、非常に有意義な視察会となりました。
(鈴木 慧)
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