[企業経営、商店街・まちづくりのアドバイザー]
「めぐろ診断士会」は、NPO法人 目黒中小企業診断士会の略称です。
令和4年3月26日(土)NPO法人目黒中小企業診断士会では、オンラインにて下期研修会を開催しました。
今回は中小企業診断士であり特定社会保険労務士としても活躍されている宮木公平先生を講師に迎え、「中小企業のパワーハラスメント対策 事業主の雇用管理措置の義務化と部下指導育成」をテーマに講義をして頂きました。
2020年6月1日の労働施策総合推進法改正にて大企業にハラスメント対策が義務化され、2022年4月からは中小企業も適用となるため、中小企業においてもハラスメント対策を講じることが求められます。そのため、今回の研修では、具体的にどのような対策が求められるのか、中小企業診断士として何ができるのかを考えるという非常にタイムリーな内容になりました。
講義内容として「雇用主に求められるハラスメント対策」、「ハラスメントの定義」、「中小企業診断士にできることは」というセクションに分け、管理職の大部分がプレイングマネージャーと自覚しているなどマネジメントに時間がとれない、インターネットの普及や教育の変化で若い世代では特に社会性やストレス耐性の面で上の世代と違いがある、などといった現状認識とともに、どこからがハラスメントなのか?というハラスメントの定義やグレーゾーンについてもお話頂き、グレーゾーンは日々進化すること、そしてそもそも「適切な指導はグレーゾーンにはいない」というということをお話頂きました。
また、ハラスメントの起きている職場では、「残業が多い/休みが取り難い」や「上司と部下のコミュニケーションが少ない」といった傾向が挙げられるため、活き活きと輝ける職場作りに向けたチェックリストをご紹介頂けるなど、非常に実践的な講義内容となりました。
そして、「中小企業診断士としてできることは何か」について、オンライン上でブレイクアウトルームを用意し、参加者同士で意見を交換したうえで講師にコメントをもらうなど、オンラインでもインタラクティブな研修でした。講義中も適宜、チャット機能を使って参加者から意見の投稿を募ったり、挙手機能やリアクション機能を積極的に活用するなど、オンライン環境でもリアルな場での研修を再現するような講義であったと感じています。
事例や経営者の方の声などを交えた実践的な内容を通じて、ハラスメントの重要性について改めて認識できる非常に有意義な研修となりました。
(鈴木 慧)
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