「めぐろ診断士会」は、NPO法人 目黒中小企業診断士会の略称です。

活動紹介

NPO法人目黒中小企業診断士会にて「上期研修会」を開催しました

令和2年9月26日、NPO法人目黒中小企業診断士会は中目黒住区センターで上期研修会を開催しました。髙田泰弘先生(東京都中小企業診断士協会 城南支部)を講師にお迎えし、「飲食業の新型コロナウィルス感染症対策と飲食業支援の基礎」をテーマにセミナーをしていただきました。新型コロナウィルスの影響が大きい飲食業への今後の支援は、中小企業診断士として非常に関心の高いテーマなので、当会員だけでなく外部も含めて中小企業診断士30名が参加しました。


総会


セミナーの前半の内容となる「飲食業の新型コロナウィルス感染症対策」は、新型コロナウィルスの飲食業への影響から始まりました。みなさまもご存じの通り飲食業は新型コロナウィルスによる多大な影響を受けている業種の1つですが、飲食業と一口にいっても、業態、立地、ターゲット顧客が異なると受ける影響も多種多様になります。例えば、立地によって影響に大きな差があり近隣の住民を顧客にしている住宅街の店舗に比べると、オフィス街や繁華街の店舗は、コロナウィルスによるテレワークや外出規制による影響が多大で、来客数の減少が急速で大きかったとのことです。そのため店舗の状況を十分に把握した上で、場合によっては業態の変更なども含めて各々のケースに応じた施策を行う必要があります。そして飲食業の新型コロナウィルス対策には大きく感染対策と収益対策の2つ(+資金繰り対策)があります。感染対策には、店舗で一度クラスターが発生すると店舗の営業自体が困難になるため最重要課題となることや、収益対策についてはテイクアウト販売やデリバリーへの参入のポイント、各種補助金等のコロナウィルス関連の支援策など、髙田先生から具体的な事例や数値例を交えてご説明いただき、非常に勉強になりました。


次に、「飲食業支援の基礎」として、売上高対家賃比率の目安、競合店などの立地調査、FL(材料費・人件費)比率などについて、飲食業の評価手法や現場改善手法ついて詳細な説明がありました。その中でも特に印象深かったのは現場改善の例として、メニュー改善のポイントについて説明をしていただいたことです。人の五感に着目したメニュー提案の中で、味覚は飲食店ならば美味しいのは当たり前なので差別化が難しく、そのため美しさや量の多さで驚きやインパクトを与えやすい視覚へ訴えることが有効で、それを盛り付けの改善例として実際の例を写真とともにご説明いただき、メニュー改善効果について肌身をもって感じました。


総会


研修を終えて、コロナ禍での飲食業支援のポイントは、もちろんコロナに対応した特別な対策も必要ですが、やはり通常の支援同様に自店とターゲット顧客の十分な分析と、その状況に応じた適切な対策が重要であると実感しました。また髙田先生の多数の支援実績に基づいたポイントを教えていただき、飲食業の支援スキルの向上を図るための貴重な機会となりました。

(西 秀幸)

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